ということで今日のお話です。
どんぐり問題をする前にP子ちゃんと確認します。
あっ、P子ちゃんは小学4年生の個性あるかわいい女の子です。
「10dlは何L?」
「1L」
「はい、よろしい。ではこのどんぐり問題をやってください。」
写真の
左ページがP子ちゃんの作品、
右ページは解き終ってからの塾長さんからの付け足しです。
問題
「<2MX68>ガンバルドンの学校の庭には噴水が2つあり、2つとも42秒間に50デシリットルの水を出しています。今日はこの2つの噴水がある池の水を取り替えます。この池は300リットルでいっぱいになります。今日は、午前11時23分丁度からからっぽの池に噴水を使って水を入れ始めました。では、この池の水がいっぱいになるのは、何時何分何秒でしょうか。」
この問題もいろいろな要素が含まれています。
1:dlとLの関係
2:秒と分の単位変換
3:3桁または4桁割る2桁または1桁の割り算ができるかどうか
4:2桁×2桁の計算ができるかどうか
あと文章を正しく読めるかどうかなどなど
P子ちゃんはまず「ガンバルドン小学校のガンバルドン」を描きました。
そのあと噴水を二つ。
その時に必ずメモ書きもすることは言ってあります。
P子ちゃんの思考回路をメモっていきます。
300L÷5L=60倍
42秒×60=2520秒
2520秒÷2個=1260秒
ここまではいいとしましょう。
1260秒÷60=210
れ?れ?のレー
P子ちゃん、この計算できないんだ。
1260秒÷60=210ではないとつい口を出してしまいました。
「えっ、どうして?
あっ、そうか。
1260秒÷60は21か。」
よくぞ気づきました、P子ちゃん。
えらいね。
だけどこのあとも少し大変、
1260秒÷60=21なので21時間とするP子ちゃん。
そして塾長さんに
「21時間もかかるの?」って 聞きます。
「知らないよ。」
「そんなわけないか。かかり過ぎだよな。
じゃあ、2時間1分?」
「ちゃいます。
P子ちゃん、なぜ1260秒を60で割ったの。よーく考えて。」
「んー、んー。
そっか。『分』やんか。」
P子ちゃんは一人おしゃべりしながら問題を解きます。
にぎやかな子でよろしいですね。
この問題を解いてもらったことでP子ちゃんの弱点が分かりました。
割り算の計算力をつけないといけません。
1260÷60=210っていう間違いをしないように。
まあ、これに関しては次回来たときに1問だけ出して計算してもらいましょう。
それで正解すれば合格です。
お次は時間の単位変換。
1260秒÷60=21で21時間、
これはいただけない。
1秒が60個集まって60秒で1分、
1分が60個集まって60分で1時間、
このことはしっかりと実感しておかないといけませんね。
次回少しだけたしかめてみましょう。
さて、
ここまで読んでくださったお子さんの教育に熱心なお母さん、
どうでしょうか。
こういったどんぐり問題のすすめ方、
御不満もあるでしょう。
ヒントや解いている途中の声掛けはご法度じゃないの?
最後まで一人でやらせるべきじゃないの?
P子ちゃんの場合、
誤答のままこの問題を「分からん帳」へ。
頭の中はもやもやのまま、
P子のどこが間違っているっていうの、
もうわかんない、
どんぐり問題なんて嫌だ、ストレスがたまっちゃう。
こうなる可能性大です。
何が分からなくてできなかったのか、
どこを間違ったのか、
このことを子どもたちはすぐに知りたがります。
知りたくてウズウズしています。
この「知りたい」「分かりたい」「解きたい」
の3つの「たい」
どうやって満足させてやるのか。
これって指導者の力量だと思います。
今すぐに教えればいいのか、
この子の成長を待って少しずつ教えていけばいいのか、
成長することによって、自分で分かるようになるはずだ、
だから黙っておこう。
いろいろな判断ができます。
塾長さんも私なりに判断して声掛けや指導をしています。
プロでも悩みます。
素人のお母さん方ならもっと悩むでしょう。
どうしたらいいの、
どんな掛け声がいいの、
もうーわかんない。
誰か教えてよ!
お母さんがそんな心理状態の時は
「どんぐり問題」から離れてください。
お母さんがイライラしていると、
必ずそれはお子さんに伝わります。
なぜか伝わるんです。
顔は笑っていても目で分かるんですよ、子どもって。
じゃあどうすればいいの?
簡単ですよ。
それはプロに相談することです。
どんぐり問題を専門に取り組んでいる人に。
アドバイスをもらってください。
それが一番早い解決策です。
正直そう思います。
おまけ。
「やる価値のあることは、
たとえヘタクソだったとしても
やる価値がある」
「どんぐり問題」はやる価値があります。
たとえ教え方がヘタクソでも取り組みましょう。
お子さんもお母さんも進化すると思います。
御拝読ありがとうございました。
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