1735「そんな教え方ってありですか?どんぐり問題で・・・」

 

ということで今日のお話です。

どんぐり問題をする前にP子ちゃんと確認します。

あっ、P子ちゃんは小学4年生の個性あるかわいい女の子です。

 

10dlは何L?」

1L

「はい、よろしい。ではこのどんぐり問題をやってください。」

写真の

左ページがP子ちゃんの作品、

右ページは解き終ってからの塾長さんからの付け足しです。

 

問題

2MX68>ガンバルドンの学校の庭には噴水が2つあり、2つとも42秒間に50デシリットルの水を出しています。今日はこの2つの噴水がある池の水を取り替えます。この池は300リットルでいっぱいになります。今日は、午前1123分丁度からからっぽの池に噴水を使って水を入れ始めました。では、この池の水がいっぱいになるのは、何時何分何秒でしょうか。」

 

この問題もいろいろな要素が含まれています。

1dlLの関係

2:秒と分の単位変換

33桁または4桁割る2桁または1桁の割り算ができるかどうか

42桁×2桁の計算ができるかどうか

あと文章を正しく読めるかどうかなどなど

 

P子ちゃんはまず「ガンバルドン小学校のガンバルドン」を描きました。

そのあと噴水を二つ。

その時に必ずメモ書きもすることは言ってあります。

 

P子ちゃんの思考回路をメモっていきます。

 

300L÷5L60

42秒×602520

2520秒÷2個=1260

ここまではいいとしましょう。

 

1260秒÷60210

れ?れ?のレー

P子ちゃん、この計算できないんだ。

 

1260秒÷60210ではないとつい口を出してしまいました。

 

「えっ、どうして?

あっ、そうか。

1260秒÷6021か。」

 

よくぞ気づきました、P子ちゃん。

えらいね。

 

だけどこのあとも少し大変、

1260秒÷6021なので21時間とするP子ちゃん。

そして塾長さんに

21時間もかかるの?」って  聞きます。

「知らないよ。」

「そんなわけないか。かかり過ぎだよな。

じゃあ、2時間1分?」

 

「ちゃいます。

P子ちゃん、なぜ1260秒を60で割ったの。よーく考えて。」

 

「んー、んー。

そっか。『分』やんか。」

 

P子ちゃんは一人おしゃべりしながら問題を解きます。

にぎやかな子でよろしいですね。

 

この問題を解いてもらったことでP子ちゃんの弱点が分かりました。

割り算の計算力をつけないといけません。

1260÷60210っていう間違いをしないように。

まあ、これに関しては次回来たときに1問だけ出して計算してもらいましょう。

それで正解すれば合格です。

お次は時間の単位変換。

1260秒÷602121時間、

これはいただけない。

1秒が60個集まって60秒で1分、

1分が60個集まって60分で1時間、

このことはしっかりと実感しておかないといけませんね。

次回少しだけたしかめてみましょう。

 

さて、

ここまで読んでくださったお子さんの教育に熱心なお母さん、

どうでしょうか。

こういったどんぐり問題のすすめ方、

御不満もあるでしょう。

ヒントや解いている途中の声掛けはご法度じゃないの?

最後まで一人でやらせるべきじゃないの?

 

P子ちゃんの場合、

誤答のままこの問題を「分からん帳」へ。

頭の中はもやもやのまま、

P子のどこが間違っているっていうの、

もうわかんない、

どんぐり問題なんて嫌だ、ストレスがたまっちゃう。

こうなる可能性大です。

 

何が分からなくてできなかったのか、

どこを間違ったのか、

 

このことを子どもたちはすぐに知りたがります。

知りたくてウズウズしています。

 

この「知りたい」「分かりたい」「解きたい」

3つの「たい」

どうやって満足させてやるのか。

 

これって指導者の力量だと思います。

今すぐに教えればいいのか、

この子の成長を待って少しずつ教えていけばいいのか、

成長することによって、自分で分かるようになるはずだ、

だから黙っておこう。

いろいろな判断ができます。

 

塾長さんも私なりに判断して声掛けや指導をしています。

プロでも悩みます。

素人のお母さん方ならもっと悩むでしょう。

どうしたらいいの、

どんな掛け声がいいの、

もうーわかんない。

誰か教えてよ!

 

お母さんがそんな心理状態の時は

「どんぐり問題」から離れてください。

お母さんがイライラしていると、

必ずそれはお子さんに伝わります。

なぜか伝わるんです。

 

顔は笑っていても目で分かるんですよ、子どもって。

 

じゃあどうすればいいの?

 

簡単ですよ。

それはプロに相談することです。

 

どんぐり問題を専門に取り組んでいる人に。

アドバイスをもらってください。

それが一番早い解決策です。

正直そう思います。

 

おまけ。

「やる価値のあることは、

たとえヘタクソだったとしても

やる価値がある」

 

「どんぐり問題」はやる価値があります。

たとえ教え方がヘタクソでも取り組みましょう。

お子さんもお母さんも進化すると思います。

 

御拝読ありがとうございました。

 

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