「今日も一日人に親切にしよう」を
モットーにしている塾長さんの今朝の出来事
あともう少し(400mほど)で塾に到着する道路でのお話。
前方の道路の真ん中に車いすが倒れ、
そして老人らしき人がうつぶせに。
えっ、
これって交通事故?
ひき逃げ?
と思っている間に
自転車に乗って通り過ぎようとした一人のお母さんが、
自転車から降りてその老人に駆け寄っていきました。
こうしちゃおれない、塾長さんも一目散に駆け寄ることに。
私;「どうされました?」
見知らぬお母さんA;
「倒れてはるんやけど、重たくて私には動かすこともできないんです」
動かすにも様態を見てからでないと、
下手に手出しはできない。
うつぶせに倒れてはいるけど、
意識もしっかりしている様子。
手に軽い擦り傷のためか血が出ているが。
私;「おじいちゃん、大丈夫?」
おじいちゃん;「ああ、倒れただけ。起こしてくれはるか?」
うしろから両脇を抱えて
私;「うんとこどっこいしょ」
結構重いご老人。
起こしはしたものの、
膝に力が入らないのかすぐにへたるおじいちゃん。
私;「お母さん、車いすをそこのわきに置いてもらえますか。
おじいちゃんをそこに座らせますから。」
見知らぬお母さんと共同作業、
おじいちゃんは道路わきで車いすに座って少し落ち着く。
そこへもう一人のお母さんBが登場。
お母さんB;「どうされました?」
今までのいきさつを話すと、
「救急車呼びますね」といって電話をする。
素早い反応、いいですね。
私;「おじいちゃん、家はどこ?」
おじいちゃん;「電信柱を3つほど行ったところに家がある」
なんや、めちゃ近いやんか。
私;「名前は何ていうの?」
おじいちゃん;「かぎむら」
私;「かぎむらさん?」
おじいちゃん;「金を書いて、建築の建で鍵、むらは・・」
漢字はどうでもいいの、名字さえ分かれば、おじいちゃん。
私;「じゃあ、私ちょっと『鍵村さん』っていう家探してきますから、見ててくれますか」
お母さんA&B;「いいですよ。お願いします。」
自転車に乗って「鍵村さん」家を探しに。
「えーっと、金田さん、池端さん、河野さんっと」
肝心の鍵村さんの表札は見つかりません。
もとの場所に戻ってお母さん方に
私;「鍵村さんってなかったです。」
お母さんA;「どうしましょう。」
お母さんB;「もうすぐ救急車が来るんで待ちましょう。」
私;「あっ、そこの自転車屋さんのオッチャンなら知っているかも。
ちょっと聞いてきます」
自転屋さんのドアを開けて
私;「すいません、ちょっといいですか」
オッチャン;「どうしたん?」
私;「そこで、この近くに住むんではるおじいちゃんが倒れてたんですけど、
家がどこか分からないんで、もしかしたら知ってはるかなと思って。
ちょっと来てもらえますか」
オッチャン;「いいよ。」
さすが地元の自転車屋さん、
すぐに分かりました。
オッチャン;「あっ、あそこに住んでいるおじいちゃんや。」
私;「えっどこですか」
オッチャン;「電信柱2個ほど行った先の路地を右に曲がったところにあるハイツに住んではる。」
なるほど、ハイツなら分からんわ。
「しかし一人で住んではるから、家に連れて行っても大丈夫かな」
と自転車屋のオッチャン。
「今、救急車を呼んでいるんで何とかなるでしょう」と私たち。
そうこうしているうちに救急車が到着。
意外と早い対応に感心だ。
救急車から出てきた救急隊員さんに、
あーやこーやいきさつを説明していると、
あとから車から出て来た救急隊員の人が
「あっ、なんや、鍵村さんや」
「えっ、御存じで?」
「ええ、たまたま昨日病院で会ったんですよ。」
病院で?どういうこと?昨日も救急車に運ばれたということ?
まあ、いいか。
事は無事に済んだので。
「あとは私たちが世話をしますので、
みなさんはもうお引き取りになってくださっていいですよ。
ありがとうございました」
ということで私と見知らぬお母さんお二人、
それに自転車屋さんのオッチャンはその場を後にしました。
一件落着です。
やれやれでした。
今日の一言
「ある人は若くして老い、ある人は老いても若い。」
「老いる」ことを楽しまんとね。
御拝読ありがとうございました。
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